2012年1月31日 (火)

栃木県「有識者会議」広聴会に対する市民団体からの質問

 2月11日に開催予定の「放射線による健康影響に関する有識者会議」広聴会への事前質問締切が今日でした。
 
 「放射線による健康被害に関する学習会」を続けている市民から以下のような事前質問を送付しました。


座長 鈴  木  元 様

「放射線による健康影響に関する学習会」参加者一同


  原発震災から子どもの未来を考えるネットワーク


  低線量被曝を考える講座実行委員会


  放射能から子供を守る会・塩谷


  放射能から子どもたちを守る ひまわりとちぎネット 小山の会


  放射能から子どもたちを守る ひまわりとちぎネット 壬生の会


 ママたちでつくるセーフティネット@とちぎ


放射線による健康影響に関する有識者会議の広聴会にあたっての質問

1. 昨年12月に二本松市の新築マンションに汚染コンクリートが使用されていることが明らかになりました。ご存知のように、福島県が小中学生を対象に実施した積算放射線量調査によって「偶然」発見されたものです。
 これは、福島県が震災後の5月という早い段階で「建築資材の放射性物質の基準を設けるよう」国に求めていたにもかかわらず、何ら対策をしなかったために起こるべきして起こった事件です。
 なぜ、国が動かなかったか。1月24日付の読売新聞朝刊の記事によると、省庁幹部「まさかあの間隙をぬって砕石が出荷されているとは思いもしなかった」という、あってはいけないはずの「思い込み」から発生しています。
 これ以外にも牛肉の稲わら問題や、静岡のお茶などでもわかる通り、今回の原発事故による影響は既存のデータや常識で考えていても想像できないような発出の仕方をしており、行政や学者、あるいは県民の「思い込み」がどんなに危険なのかということを物語っています。
 それを未然に防ぐ、またはそれを注意喚起し、安心を与えてくれるものがデータです。二本松市が福島県の調査の結果を受けて、独自に被ばく積算放射線量の調査をしていなければ、いまだに汚染コンクリートの問題を全国に投げかける機会を失っていたかもしれないのです。
 出るかもしれないし、出ないかもしれない。しかし、とにかく、測ること、公表すること、それを続けること。専門家が適切なアドバイスをすること。そして、自分で判断すること。これ以外に放射線防御の方法はないのではないでしょうか。
 汚染コンクリートだけでなく、がれきの問題、汚泥の問題、焼却灰の問題、食物の問題、原発で異常が起こっていない(と発表されている)のに増えた放射性降下物の問題。いまや、原発からの物理的な距離や空間線量だけでは推し量れない汚染が全国にばら撒かれているからこそ、測ることでしかわからないことがあるのではないでしょうか。
 文部科学省は、福島原発から放出される放射性物質の量が減少していることから、昨年12月22日に放射能モニタリングの見直しを行い、それに伴い栃木県でも放射性降下物の測定が1回/日から1回/月になりました。しかし、時期を同じにして福島市で放射性降下物の測定値が増加しました。私たちは、県に測定の再開を要請し、現在、検討をしていただいています。仮に、測定の結果が「ND」であれば、それは私たちにとって「安心の指針」となり、一方、何らかの値が検出されれば、それぞれの判断で被ばく対策のための有効なデータとなります。このように、測定による生のデータは、私たちにとって生活を営んでいくうえで極めて重要な役割を果たしています。

2.以上の点を踏まえて質問をしますが、その前提として、私たちの有識者会議での議論の受け止め方を示しておきます。
⑴ 有識者会議は、①福島原発事故による放射性物質の流失が、県民生活に多大な影響を与えているため、②県民の不安払拭のため、③⒜県としての対策、⒝県民への情報提供をするため、本県に即した提言を受けるために設置されたとのことです(第1回有識者会議における県のあいさつ)。
⑵ 有識者会議の結果、また、これまでの委員の講演等の発言からみると、有識者会議は、栃木県における放射線の健康影響について、大きな影響がないとの認識を前提にしているかのように思われます。
 その根拠は、大要①疫学的調査の結果、年間100ミリシーベルト以下の被ばく量では、健康被害への顕著な影響が確認される有意なデータが得られない(香山委員、菊地委員講演)、②チェルノブイリ原発事故後の様々な症例報告については、疫学的証明が得られていないことを理由に、少なくとも現在においては(ヨウ素による)小児甲状腺がん以外の健康被害は証明されていない(香山委員、鈴木座長講演(もっとも、香山委員は、疫学的証明の範囲と限定し(芳賀町主催講演)、鈴木座長は、チェルノブイリでの健康影響について、時間的な問題から結論を留保しています(医療ルネッサンス小山等)ので、現段階での知見という意味かと思われます))、③シュミレーションによると、栃木県のヨウ素の被ばくは少量に留まっている(鈴木座長講演、同第2回有識者会議資料)、④急性被ばくと比較して遷延被ばくはリスクが小さい(鈴木座長講演)、⑤内部被ばくのリスクは、外部被ばくと比較して同じ(鈴木座長講演)、⑥DNAは損傷を受けても修復機能があり、ダメージが少なければ影響がでない(少ない)(鈴木座長、香山委員講演、菊地委員監修放射線の影響に関するQ&A)、⑦自然界の放射性物質と人工的な放射性物質のリスクは同じ(香山委員講演)、⑧喫煙等他の健康影響と比較して(栃木県における)放射線の健康影響のリスクは小さい(香山委員、菊地委員、鈴木座長講演)等の点にまとめることができると考えます。もっとも、魚介類の食物連鎖による放射性物質の濃縮については、否定(香山委員芳賀町主催講演)・肯定(鈴木座長みんなの党主催講演(矢板市))と、委員間においても見解の相違があるようです。
 そして、(ⅰ)⒜上記①の疫学的な見地に基づくデータ、⒝核実験等による放射性物質摂取の影響の程度、⒞放射性物質以外の有毒物質の摂取による影響との比較、または類推からすると健康影響はない(また、少ない)、(ⅱ)喫煙等の他のリスクと比較した場合でも、健康影響のリスクとして許容範囲である、とまとめることができると考えます。
⑶ つまり、有識者会議の目的は、栃木県における放射性物質による健康影響の有無を判断することよりも、健康影響がない、または少ないことを前提に県民の不安の払拭に趣旨の重点がある、と思われます。
 しかし、質問において後述するように、低線量、または素線量の被曝による健康影響がない、または少ないことを前提にすることは妥当でないと考えます。
 健康影響を最小限に抑えるためには、危険を合理的な範囲で最大限に見積もり、対策を立てることが必要と考えます。例えば、東日本大震災の津波の避難においても、経験則だけではなく、危険を最大限に見積もった避難が効果的だったことが明らかになっています。
 そのためには、正確な情報の迅速な公開が必要だと考えます。ただし、放射線による健康影響については諸説があることからも、リスクを許容するか否かの最終的な判断は本人に委ねることが原則であることから、評価の入らない生の情報提供が必要です。しかし、震災以降、行政、とくに国の対策は、住民のパニックや不安の増長をおそれ、情報提供が遅れ、ひいては、そのことが行政に対する不信感をもたらしました。
 もっとも、環境中の放射線量の測定と情報公開については、有識者会議も積極的に取り組む姿勢をとっていますので、私たちとの相違点は、もっぱら「危険の見積もりの程度」にあると考えます。しかし、「危険の見積もりの程度」は、測定の範囲や期間、あるいはどこまで個人の健康影響にまで踏み込むかなど「測定の程度の問題」として現れてきますので、このことを議論することは重要だと考えます。
 このような認識を前提に、以下質問をします。

3.質問項目
質問1
 DNAレベルにおける放射線の影響は、現在の科学的知見では未解明な部分があり、とくに、二本鎖切断の修復過程においてパリンドローム増幅などの修復エラーが発生し、数個の変異で十分がんが発症する危険性も指摘されています(児玉龍彦「“7q11変異”—チェルノブイリ癌で見つかった被曝の足あと」(『医学のあゆみ』Vol.238 No.12 2011年9月)、花岡文雄「DNA損傷とはなにか―二本鎖切断の危険性と個人差」(『科学』Vol81 No.11、2011年11月))。
 この点について、疫学的証明の見地から評価すれば証明されていない事実となりますが、疫学的証明はあくまで経験値に基づく統計に依拠するもので、未解明の事象を解明する方法ではありません。そして、2000年のヒトゲノム解読以降、遺伝子に対する障害の分子機構の解明が画期的にすすんだことを考えると、疫学的な見地だけでなく、病理学的解析も交えての議論が必要だと考えます。
 そして、①このような未解明な事象がある、②健康影響は個体差があることからすると、栃木県における被ばく量であっても、将来的な健康影響については、「わからない」としかいいようがないのが現状であり、早急な結論を下すべきでないと考えます。健康影響の対策、その前提となる調査も、この「わからない(だからこそ測定)」ことを前提として実施されるべきだと考えます。
 そこで委員それぞれのご意見を伺いたいのですが、上記のような現在の科学的見地で解明されていない事象があることを前提にした場合、“人体の修復機能”をすり抜けるDNAレベルにおける放射線影響について、どうお考えでしょうか。

質問2
 現在、測定の対象となっている放射性物質は、ヨウ素とセシウムのベータ線核種です。内部被ばくにおいて影響の大きいプルトニウム等のアルファ線核種は、放出の量が少ないこと、放出されても福島原発の近隣に留まっていると推定されていることから検査の対象となっていません。また、骨への蓄積が指摘されているストロンチウムは、セシウムの量から推定されるとされています。しかし、前述のように、放射性物質の移動は、一次的な大気中への放出のみではなく、様々な形態による二次的な移動もあります。また、ストロンチウムとセシウムは、物質の性質上、蓄積する部位が異なるため、食物連鎖による蓄積がされた場合、必ずしも放出された割合と蓄積された割合が比例するとはいえないという問題があります。
 そうしたことから、ヨウ素、セシウム以外の核種の測定の必要もあると考えます。この問題は、リスクコミュニケーションの問題としても重要であると考えます。
 頻度など具体的な問題は留保するにしても、ヨウ素とセシウム以外の測定の必要性はあるとお考えでしょうか。また、ないと考える場合、その理由をお聞かせください。

質問3
 香山委員は、「体内にある自然界の放射線物質と人間が作った放射線物質の健康影響への差はありません。」と述べています(宮城県山元町主催の講演会における質疑)。ここでは、放射性物質の出す放射線の影響という趣旨で発言されていると推測しますが、自然界の放射性物質(例えば、カリウム)と人工的な放射性物質(例えば、セシウム)では、体内への蓄積・排出までの期間・移動状況が異なるとの見解もあります(第4回低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ(2011年11月25日)における児玉龍彦東京大学先端科学技術研究センター教授のプレゼンテーション参照(http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg5573.html?t=68&a=1))。質問1とも関連する分野の質問となりますが、例えば、分子生物学のような専門分野における自然界の放射性物質と人工的な放射性物質の人体に対する影響、蓄積効果などの異同については科学的な証明がされているのでしょうか。他の委員も含めて考えをお聞かせください。

質問4
 前述のように、魚介類の食物連鎖による放射性物質の濃縮について、鈴木座長と香山委員の見解が異なっています。
⑴(鈴木座長、香山委員への質問)それぞれ、どのようにお考えでしょうか。
⑵(全委員への質問)食物連鎖がある場合、とくに魚介類の測定は重視される必要があると考えますが、いかがお考えでしょうか。

質問5
 市民団体等が主催した講演会では、低線量・素線量による健康影響は、①晩発的なもの、②がん以外の可能性もあることが指摘されています。そのため、ホールボディカウンターで計測できる「高い」被ばく量は健康影響の指針とはならず、むしろ継続的な尿・血液検査、子ども場合は乳歯の放射線検査、心電図等の検査が有効な指針になる可能性があるとされています。
 そこで、以下の点について質問します。
⑴ 福島原発の事故に関連する放射線による影響は、がん以外には可能性がないとお考えでしょうか。
⑵(鈴木座長に対する質問)第2回有識者会議において、鈴木座長が「内部被ばくの評価には蓄尿よりもホールボディカウンターが有効」(委員の発言は、県により結果が公表されていないため、傍聴者のメモによりますので、発言の趣旨が正確に捉えられているか未確認ですので、それを前提としてください。以下同。)と発言していますが、その理由をお聞かせください。
⑶(有坂委員に対する質問)第2回有識者会議において、有坂委員が「甲状腺ホルモン値の異常でがんを見つけることはできない。エコーでもそう」と発言しています。放射線による将来的な影響という意味で、甲状腺癌に対する有効な検査方法はどのようなものでしょうか。
⑷ これまで述べたように、放射線の健康影響については未解明な部分があり、長期にわたる調査・観察が必要になるため、長期的な施策の必要性があると考えています。その意味で、現在の被ばく量によって健康影響を推し量るだけではなく、長期にわたる健康影響調査が必要だと考えます。
 将来の影響がわからない状態で、10年〜30年後を見据えた健康調査について、①必要性、②検査方法についてどうお考えでしょうか。

質問6
 県は、第2回有識者会議において、「給食の陰膳方式の検査で高い値が出た場合はどうするのか」という有坂委員の質問に対し、「管理されたものが流通しているので犯人探しは考えていない」と回答しています。これは、質問に対する回答になっていません。
 検査の結果、高い放射線量が観測された場合、対策を講じるのは当然のことと考えますが、委員においてはどう考えているのかお聞かせください。

以上

2012年1月25日 (水)

昨日の申し入れに関する新聞記事等

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昨日行った県への申し入れについて、下野新聞と毎日新聞が記事にしました。
以下、毎日新聞より一部抜粋


東日本大震災:放射性降下物、毎日の測定再開を 県に11団体要望「安定結論づけ拙速」 

 福島第1原発事故による放射性物質の降下物の調査について、「宇都宮・放射能から子どもを守る会」など11の市民団体が24日、県庁を訪れ、福田富一知事に対し、1日1回の測定を再開するよう求める要望書を提出した。出席した団体のメンバーは「放射性物質からの防御は行政だけでなく個人でも行っている。県は(降下物についての日々の)データを出す必要がある」と話した。

 放射性物質の降下物の量は、原発事故以降、県が文部科学省の委託を受けて1日1回調査していたが、昨年12月28日からは「原発からの放射性物質の放出は減少している」との同省の方針を受け月1回に減らしている。

 市民団体は要望書で(1)損壊した福島原発の施設を遮蔽(しゃへい)する措置が終わっておらず、放射性物質放出の危険性がまだある(2)福島市では昨年末から放射性セシウムの降下物の測定値が増えている(3)昨年9、12月には宇都宮市内でも測定値の増加が確認されている--として「半年間の測定の経験値から安定を結論づけるのは拙速だ」と指摘した

 

2012年1月24日 (火)

「降下物」測定を行うことを県に申し入れ


今日、以下のような申し入れを行いました。

2012年1月24日

栃木県知事
 福田富一様

宇都宮・放射能から子どもを守る会
 代表 松本克也
原発震災から子どもの未来を考えるネットワーク
 代表 真鍋辰彦
低線量被曝を考える講座実行委員会
 申入代表 深見史
那須塩原 放射能から子どもを守る会
 代表 手塚真子
ひまわりの会ましこ
 代表 小杉志野
放射能から子供を守る会・塩谷
 代表 大山昌利
放射能から子どもを守る会 矢板
 代表 泉ユキエ
放射能から子どもたちを守る ひまわりとちぎネット 小山の会
 代表 中妻道貴
放射能から子どもたちを守る ひまわりとちぎネット 下野の会
 代表 柏崎美鈴
放射能から子どもたちを守る ひまわりとちぎネット 壬生の会
 代表 石崎恵梨子
ママたちでつくるセーフティネット@とちぎ
 代表 奥西明子
(以上、五十音順)


 前略
 昨年末より福島市で放射性セシウムの降下物の観測値の増加が確認され、2012年1月23日現在でも不安定な状態が継続しています。一方、文部科学省は、昨年12月22日付で「放射性物質の放出が減少しており、空間放射線量率の時間的な変化は極めて小さく安定している」ことを理由に、放射性モニタリングの見直しを行い、降下物の測定については、従来の1日1回の測定を、1月1回にすることを提案し、福島県を除く都県が実施しています。
 しかし、①福島原発は、損壊した施設を遮蔽するなどの対応が終了していないため、放射性物質の放出の危険性は除去されていません。特に、損傷が激しいといわれる4号機は、さらなる施設の損壊が危惧されています。②昨年末より福島市で放射性セシウムの降下物の観測値が増加しており、近隣の自治体でも同様の増加が確認されると考えることが妥当です。③これまでも9月6日〜7日、同月20日〜24日、12月5日〜6日には、宇都宮市で放射性セシウムの降下物の測定値の増加が確認されており、どのような条件(天候、地震の影響等)で降下物が増加するのか必ずしも解明できていません。そのことから、①の条件が担保されるまで測定は必要です。
 以上のような理由から、約半年余りの測定の経験値から安定を結論づけるのは拙速であると考えます。
 放射性物質の定期的な測定値は、市民が放射線防護の基準とするために重要な役割を果たしています。放射線による健康影響については、種々の見解が示され、また、現在の科学的知見では解明されていない領域もあります。だからこそ、市民が自らの基準で放射線防護を実施するためにも、定期的な測定値の公表は極めて重要なものになります。
 例えば、6月以降の農産物に対する放射性物質の影響は地中のセシウムの移行が問題となっていますが、降下物の増加により農産物の外部への付着の可能性が生じます。その場合、内部被ばく対策のため調理前の洗浄が必要となります。しかし、現状のサンプリング調査の頻度では、降下物の増加による放射性物質を検査するには不十分なため、降下物の測定値の公表は農産物の洗浄の基準となります。あるいは、その数値によっては葉物野菜などの重点的な検査が必要になるなど、対策が必要になる事も考えられます。これまでも、稲わらや牛肉等、測定の対象外となっていた媒体から放射性物質の汚染が拡大したことを教訓にすれば、きめ細かな測定の実施は汚染を最小限にとどめるためは必要不可欠です。
 福島市の説明によると、今回のセシウムの降下物の増加は、ヨウ素が確認されていないこともあり、福島原発内での新たな事故等ではなく、すでに放出されたセシウムが風にまきあげられるなどして降下したものと考えられるとのことです。そして、栃木県は、この事態を(県がホームページで述べている)「異常事態」でないとしています。しかし、測定の必要性の根拠となる「異常事態」を福島原発での新たな事故に限ることは妥当ではありません。
 なぜならば、福島市の説明のように新たな事故ではなく二次飛散なのだとすると、増加するセシウムの発生源は福島原発ではなく、すでに蓄積されたセシウムが降下していることになり、天候等の影響によっては必ずしも福島市の降下物が最大値とはいえないため、自治体ごとの降下物測定はなおさら必要なものとなります。
 文部科学省は今回の放射性モニタリングの見直しに際し「放射性物質の大量放出に対応した緊急時モニタリングから、周辺環境における全体的な影響を評価し、今後の対策の検討に資するためのモニタリングに移行することが適切であり、今後は、短期間ではなく、中長期的な視点から、放射性物質の拡散状況をよりきめ細かく把握することに力点を置いたモニタリングに転換していきます。」と述べています。
 12月まで実施された測定精度(検出下限)では不検出となっているから、面的によりきめ細かく把握することに力点を置いたモニタリングを実施することは、被ばくの実態を把握し、より正確な情報を提供する意味で妥当です。しかし、すでに述べたように二次飛散による被害状況の把握は、放射線防護のために重要であり、「中長期的な視点から、放射性物質の拡散状況をよりきめ細かく把握する」ためにも、測定精度を精緻化した月1度の測定と並行して、少なくとも福島原発の施設の遮蔽、倒壊の危険性の除去が行われるまでは継続が必要です。
 また、福島市で降下物の増加が確認される一方で、栃木県で測定・公表が行われないことは、市民の不安を増長することも明らかです。仮に、観測されたセシウムが極めて微量、または、検出限界値以下であったとしても、隣県で増加が観測されている以上、その公表は市民の安心を担保するもので、重要です。
 以上のように、①放射線防護の基準として必要性、②市民の不安解消から降下物の1日1回の測定の再開を求めます。

1.環境放射能(降下物)の調査について、測定精度を精緻化した月1回の測定と共に、従来の1日1回の測定を再開し、福島原発において放射性物質の放出の危険性が除去されるまで継続すること。
以上

2012年1月17日 (火)

栃木県「有識者会議」による「広聴会」が2月11日に開催されます。

栃木県HPより


「放射線による健康影響に関する有識者会議」広聴会の開催について


原子力発電所事故に伴って生じた放射性物質の漏出による県民の健康への影響を科学的に評価すべく、平成23年10月に「放射線による健康影響に関する有識者会議」が設置されました。これまでの議論において栃木県の汚染状況は健康影響を及ぼすものでないことが確認されていますが、将来を担う子どもの健康への影響についてなお重大な関心が寄せられています。今後有識者会議が提言を行うに当たり県民の皆様の意見を広く聴取する必要があることから、広聴会を開催することになりました。

【対象】 主に子どもにかかわる県民及び関心のある県民の方々

【日時】 平成24年2月11日(土、祝) 13時30分-15時30分(開場13時)

【会場】 とちぎ健康の森 講堂(宇都宮市駒生町3337-1)

【定員】 350名

【費用】 無料

【内容】 (1) 有識者会議の結果説明、(2) 県民からの質問、意見に対する有識者会議委員の回答 (いずれも手話通訳があります)

【参加申込方法】 健康増進課まで電話、Faxまたは電子メールでお申し込みください。1回の応募で3名までの申込が可能です。1月17日(火曜日)から受付を開始し、定員になり次第締め切ります。後日葉書で入場券を送付します。

【質問、意見の募集】募集期間は1月17日(火曜日)~31日(火曜日)です。ファックス又は電子メールで受け付けます。

【参加申込書、質問・意見書の入手】 下記関連資料からダウンロードできます。希望に応じ、書類のファックス送信も対応します(月~金曜の9-17時)。

【託児室】 2歳から就学前の児が対象です。利用を希望する方は事前に電話でご連絡ください。定員は30名で、申込先着順です。

【その他】 広聴会の内容は、後日県ホームページに掲載します。

2012年1月15日 (日)

伊方原発差し止め訴訟

原告追加募集等については以下の「伊方原発を止める会」ホームページ。


http://www.ikata-tomeru.jp/

2012年1月 3日 (火)

二人のエリヤ

あれ以来、終末モノの映画ばかりを観ている。

 最初に観たのは、「渚にて」(On the beach)


 1959年・グレゴリーペック主演、という古い映画だ。

http://www.youtube.com/watch?v=rF0iWSmuBtg
 
 核戦争で世界が滅ぶ、という希望のない映画だが、現在時点で観れば、それはまだまだ牧歌的とも言える「終末」だった。
 
 そのリメイク版で2001年製作の「エンド オブ ザ ワールド」」(On the beach)

 これは数年前に観ていたが、「あれ」の後、もう一度観た。
 「渚にて」に比べれば、現代に近い分現実味のある「終末」だったが、世界の終わりにも若干の希望…死に際して愛を見つける…を作り出しているのが印象的だった。

 
 我ながら良い趣味とは言えないなあと思いつつ、「終末モノ」を探索せずにはいられないでいる。
 
 上記以外にこの数ヶ月で観たものは
 
 「186感染大陸」
 
 「スカイライン」

 「アイムレジェンド」

 「ザ ウォーカー」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC

 「ザ ロード」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89_(2009%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)
 

 (「スカイライン」は「終末モノ」ではなく娯楽映画としても最低だった…選択ミスsweat02


 最後の二つの映画には、「イーライ」という名の人物が出てくる。
 前者は主人公として、後者は主人公たちがたまたま出会う老人として。
 
 「イーライ」は旧約聖書に登場する大予言者エリヤの英語読みだ。
 
 「ザ ロード」の登場人物は、この老人以外には名前がない。
 飢え弱り果て行き倒れになるばかりの老人の中に予言者エリヤを現し、この老人に手をさしのべた少年に、すべてが滅んだ全く希望のない世界のほのかな可能性を託したと思われる。


 観るには苦しすぎる映画だが、「ザ ロード」は今のところ(終末モノとして)一番のお勧め。

2011年12月29日 (木)

放射能時代、関東の暮らしは安全か?

 宇都宮に暮らすある大学教員の物語です。
 
 妊娠中の妻と幼い子を沖縄に避難させた彼の、「あの日」から今日まで。

 必読。


http://www.magazine9.jp/hannanmin/index1.php

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